子どもの歯並び矯正治療について

 

【小児矯正】子供の歯並びチェック

「歯並びがデコボコになってしまっている・・どうしたらいいだろう?」
「受け口なんだけど、これって自然に治るのかしら?」
「なんだか出っ歯みたい・・」

そんな兆しが見えただけでも、心配になるのが親心です。

でも、どんな風に判断したらいいかわかりません。
「自分の子はどうかしら?」と思ったときが相談時です。

「いきなり相談するのもどうかしら?」という時にチェックポイントがありますので、参考になさってください。

乳歯のとき(4、5歳)

子ども写真

「うちの子、歯並びバッチリなの!」
でもちょっと待ってください。
乳歯の時点で、歯と歯の間が空いていないということは・・永久歯はそのスペースで並びきるのでしょうか?
4~5歳で歯の隙間が空いていないというのは、アゴが小さいというサインです。

2歳半頃に、乳歯は生え揃います(全部で20本です)。
本来であれば、アゴが成長するので4~5歳になると歯と歯の隙間が空いてくるのです。

歯並び写真

○ 歯と歯の間が空いている

隙間がある場合、アゴが大きく、
将来的に永久歯の伸びやすい状態と言えます。

歯並び写真

× 歯と歯の間が空いてない

アゴが小さい傾向にあり、将来的に永久歯がきれいに並びにくい状態です。

いかがでしたでしょうか?
なるほど、乳歯の時点で歯と歯の間が空いているのが望ましいということはわかりました。
では、歯と歯の間が空いてない状態だと、どのようなリスクがあるのでしょうか?

学校歯科健診で「歯列不正咬合」と言われた方へ

「うちの子、学校の歯科検診で、検診結果に「不正咬合」(歯並びに問題がある)案内をもらってきたのだけどどうしたらいいのかしら?」
わが子の歯並びが気にはなっていたものの、歯科検診でそんなお便りをもらうと慌ててしまいます。

でも学校の検診は設備や時間の制約があるため、おおまかなチェックが主で、詳しい検査や説明までは行えません。
「すぐに矯正しないとダメなのかしら?」
すぐにしたほうがいいのか?様子を見たほうがいいのか?は、お子さんのお口を拝見して初めてわかります。

大切なことは「お子様の歯並びについて正しい情報を得ること」です。
歯並びは一人ひとり違うので、周りの人の話で正しい情報を得るのは難しいところです。

ですので、矯正歯科専門で行っている先生に直接相談するのが理想的です。

このようなことから、かみやす矯正歯科では、正しい情報をお伝えするために初診カウンセリングを行っています。
初診カウンセリングで、正しい情報を得た上でどうされるか考えていただくことをお勧めします。下記ページにて、具体的な初診カウンセリングの内容をお伝えしておりますので、ご一読いただけると幸いです。
→初診カウンセリングってどんなことをするの?

6~12歳のときに考えられるリスク6つ

1. 歯のデコボコ(叢生:そうせい 歯の重なりや不揃い)

1.歯のデコボコ(叢生:そうせい 歯の重なりや不揃い)
歯がきれいに並んでいなく、デコボコになっている状態です。
アゴが小さくてと永久歯が並びきらない、歯の大きさのアンバランスが原因です。
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2. 受け口(反対の噛み合わせ)

2.受け口(反対の噛み合わせ)
下の前歯が上の歯よりも前にある状態です。
下アゴが上アゴの成長の邪魔をして、しゃくれあごになる可能性があります。
(成長の順番としては、下アゴが先で、上アゴが成長します)
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3. 出っ歯

3. 出っ歯
上の歯が大きく出ている状態です。
アレルギー性鼻炎や扁桃腺の腫れがあるために、口呼吸をしていることが関係していることがあります。
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4. 開咬(かいこう:オープンバイト)

4.開咬(かいこう:オープンバイト)
奥歯は咬み合っていても、前歯が開いている状態です。
ハンバーガーやサンドウイッチが咬み切ることができません。
サ行、タ行など発音しづらい言葉があるかもしれません。
指しゃぶりが原因のこともあります。
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5. 過蓋咬合(かがいこうごう:深い咬み合わせ)

5.過蓋咬合(かがいこうごう:深い咬み合わせ)
咬み合わせたときに、下の前歯が上の歯が被ることによって見えない状態です。
下アゴの成長を妨げます。» 治療写真を見る

6. 乳歯が抜けないのに後ろから永久歯が生えてきた

6.乳歯が抜けないのに後ろから永久歯が生えてきた
永久歯が萌える時期に、うまく生え変わらなかったために起こります。
他の歯の並びに影響を与えることもあります。
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でもどうしてそうなるの?

矯正だって、理屈がわからないと、納得がいきません。
どうして、そのようなリスクがあるのか?先生に聞いてみました。

子供の矯正についての先生プチインタビュー

子供の歯の矯正は、いつくらいから始めるのがいいんでしょうか?

スタートの目安は、前歯が上と下4本ずつ生えている時期です。
だいたい、7~8歳くらい、3年生か4年生が一番いい時期だと思います。
なぜその時期がいいか?
永久歯は最初、こうやって生えてくるからです。(内側に倒れている、先生の手を参照してください)

先生

「アップライト」っていうんですけれど、歯は最初、内側に向いて生えてくるんですよ。
それが、いっぱい噛むことで、だんだんこういう風に立ってくる。

硬いものを噛まないと、倒れたままです。
そうすると、歯が内側に向いたままですから、おのずと上あごのスペースが狭くなります。(右、もしくは下の写真参照して下さい)

もうひとつは、鼻炎があったり、扁桃腺が大きいと口呼吸(口呼吸については、口呼吸のページへ)していますから、口呼吸の子はベロが上あごに当たっていませんから、出っ歯になる。
本来、ベロは上アゴについている、すると酸素摂取の効率がいい鼻呼吸になる。
でも、上アゴの歯が内側に倒れたままだと、ベロの置き場所がないから、前に出るしかない、なのでベロに押されて出っ歯になるんですね。

ワイヤーの役割は、内側に倒れている歯の角度をまっすぐに立たせてあげることです。
アゴ自体は、ワイヤーで拡がりません。
ほとんどの人は、針金だけで治しちゃいます。
上あごを「おわん型」にしてあげると、容積が広くなりますから、ベロが上に行きやすくなります。
でも、もともとのクセが残って、下アゴにベロがありますから(本来は上アゴにあるのが理想)、ベロが上にいくようなベロの筋トレをします。

夜寝るときに口を閉じるようにテープをしてもらったり、健全な並びにしてあげることが大事です。

先生

広くしてあげて隙間を作ってあげると、ちゃんとまっすぐ生えてくる。
これで1年半くらいです、9歳で。
だいたい11~12際くらいで大人の歯に生え変わりますから、その前に一度整備をしておきましょう、永久歯が生えてくる場所を作ってあげましょう、というようなことが第一段階の矯正、つまり一次矯正です。
それが小学生の矯正の目標です。
小学生の矯正は、100%のかみ合わせになるとは限りません。
まだ奥歯、つまり12歳臼歯が生えていませんから、その歯の生え方によってどうするか?を決めます。

一次矯正は仕上げの矯正ではありません。
なぜかというと、その子のアゴがどれくらい大きくなるか?に左右される、成長の仕方によるんで、完璧に治すのは無理です。
噛み合わせに問題があるようでしたら、二次矯正が必要です。
でも、第一段階である程度整備をしていると、歯を抜く可能性はすごく低くなります。
きちっと並ぶ確率は格段に上がります。
中にはなかなか下あごが育ってくれないケースもありその場合は抜くこともあります。

中3までには終わる、15歳までに並びを完璧にするのが理想的です。
※この治療には個人差があります

先生