ドクターかみやすのブログ

2017年12月12日

目黒区小中学校養護教諭と学校歯科医合同研修会に参加しました

先日、学校歯科医と養護教諭の合同研修会が開催されました。
 
講師には東京医科歯科大学小児歯科准教授 宮新美智子先生をお招きし、
“子どもの歯と口の外傷-応急処置と治療経過について”という題でお話しいただきました。
子どもがお口のケガをした時
歯が折れたり、抜けてしまった場合の対処法をお教えくださいました。
 
1、お口のケガをしたら、まず確認すること
①眼の周り内出血の有無→失明の可能性 (眼の周りがパンダになっていないか?)
②耳の後ろの内出血の有無→脳へのダメージの可能性
 
2、外傷歯への応急処置-安心して食事ができることが回復の源:歯の位置の改善、破折部の被覆、固定、感染予防
  歯が抜け落ちた時の原則
①元に戻す:乾燥させない!!
学校、外で抜けた場合、多少汚れていても問題はなく、早く元に戻すことが大切であるが、保存しておく場合は
保存法:ラップに包む-1時間以内
    牛乳:12時間以内 
    保存液:48時間以内
②破折した部位を被覆、固定
③感染予防
 
3、外傷の経過
歯の外傷後、歯根吸収、歯髄壊死、乳歯の外傷の場合は継続歯への影響の可能性がある。遅れて様々な変化が出てくるので、受傷後1年は経過観察が必要である。